語っていただく社員

須藤 亨介
営業サポート室 ADDチーム|2016年入社
コミュニケーターとして長崎支店で国際線のお問い合わせ対応業務を経験後、人事チームを経て、2022年から現在のADDチームで「ANAおからだの不自由な方の相談デスク」を担当。病気や怪我、障がいなど、さまざまな事情を抱えたお客様に対応している。

障がいを持つ生徒たちの修学旅行。
精一杯のサポートを約束した。
「ANAおからだの不自由な方の相談デスク」では、さまざまな事情から飛行機への搭乗に不安をお持ちのお客様のお問い合わせを受け付けています。この窓口を担当して2年目の私は、ある日、特別支援学校の先生からのお問い合わせに対応しました。およそ20名の生徒たちが参加する修学旅行にあたり、ANAの飛行機を利用したいとのことで、そのためにどんなサポートが可能かをお問い合わせいただいたのです。
先生のお話を伺うと、20名の生徒たちはそれぞれに障がいの状況が異なるといいます。一人ひとり、苦手なことや身体の状態が異なるので、個々人の特性に合わせたサポートが必要だとわかりました。私はこの部署に異動してくるまでは障がいのある方に接した経験がほとんどなく、もちろん専門知識もゼロ。異動後にさまざまな教育機会を活用したり、実際にお客様に対応するなかで、障がいをお持ちの方に寄り添うスキルを身につけてきました。そのため、先生のお話を伺ってまずはじめにお伝えしたことは、「精一杯サポートさせていただくので、安心してください」という言葉でした。
先生のお話を伺うと、20名の生徒たちはそれぞれに障がいの状況が異なるといいます。一人ひとり、苦手なことや身体の状態が異なるので、個々人の特性に合わせたサポートが必要だとわかりました。私はこの部署に異動してくるまでは障がいのある方に接した経験がほとんどなく、もちろん専門知識もゼロ。異動後にさまざまな教育機会を活用したり、実際にお客様に対応するなかで、障がいをお持ちの方に寄り添うスキルを身につけてきました。そのため、先生のお話を伺ってまずはじめにお伝えしたことは、「精一杯サポートさせていただくので、安心してください」という言葉でした。

お客様とやり取りを重ねながら、
客室部門や空港にも情報を連携。
お問い合わせいただいてからご搭乗の予定までは、およそ2ヶ月間。その間に、20名の生徒全員が安心して飛び立てるよう準備を進める必要がありました。まずは、生徒一人ひとりの障がい状況のヒアリングからスタート。「大きな音を聞くと動揺して声が出てしまう」という生徒には、音の刺激を少しでも軽減する対策としてイヤーマフを準備してもらいました。また、先生が生徒をケアしやすいように、どんな時に音が発生しやすいかを事前にお伝えしておくことも大切。さらに、座席の指定も重要でした。生徒の身体の特性によって必要なスペースも異なり、先生がケアしやすい位置も変わるからです。「この子の場合は通路側の席で、先生が右にいた方がいい」というように、伺った情報をもとにベストな配席に努めました。
こうして学校側と何度もやり取りを重ねる一方で、空港・客室部門との連携も大切なミッション。例えば、客室部門に「この子は大きな音が苦手なのでイヤーマフを装着しています」といった一人ひとりの情報はすべて共有。出発空港と到着空港にも、ご案内の際に注意してほしいことなどを細かく伝えました。
こうして学校側と何度もやり取りを重ねる一方で、空港・客室部門との連携も大切なミッション。例えば、客室部門に「この子は大きな音が苦手なのでイヤーマフを装着しています」といった一人ひとりの情報はすべて共有。出発空港と到着空港にも、ご案内の際に注意してほしいことなどを細かく伝えました。

「初めての飛行機はとても楽しかったです」
忘れられない感謝のメッセージ。
入念に準備を重ね、迎えた搭乗当日。私のところには特に何の連絡もありませんでした。「便りがないのが良い便り」と言われるように、つまり生徒たちが問題なく飛び立てたということ。自分の役割を果たせたのだと、私は一人静かに安堵しました。
驚いたのは、その数日後のことです。私のもとに1通のお手紙が届きました。「初めての飛行機はとても楽しかったです」という、生徒たちからのメッセージ。わざわざ感想を伝えてくれたことがとても嬉しくて、私にとって忘れられない出来事になりました。準備のためにさまざまな部門に問い合わせたり、協力を依頼したりと、忙しく動き回ったことが報われた思い。そして何より、生徒たちの大切な思い出の1ページを支えられた充実感に胸がいっぱいになりました。あまりにも嬉しかったので、お手紙は今でもオフィスの壁に飾ってあるんです。もちろん、協力してくれた客室部門や空港の担当者にも伝えて、改めてお礼を言いました。ANAグループでは、こうして部門間が連携するなかでお互いに「ありがとう」を伝え合うシーンが多くあります。会社は違えども、お互いの専門性に敬意を払い、チームとしてお客様に寄り添えることを嬉しく感じます。
驚いたのは、その数日後のことです。私のもとに1通のお手紙が届きました。「初めての飛行機はとても楽しかったです」という、生徒たちからのメッセージ。わざわざ感想を伝えてくれたことがとても嬉しくて、私にとって忘れられない出来事になりました。準備のためにさまざまな部門に問い合わせたり、協力を依頼したりと、忙しく動き回ったことが報われた思い。そして何より、生徒たちの大切な思い出の1ページを支えられた充実感に胸がいっぱいになりました。あまりにも嬉しかったので、お手紙は今でもオフィスの壁に飾ってあるんです。もちろん、協力してくれた客室部門や空港の担当者にも伝えて、改めてお礼を言いました。ANAグループでは、こうして部門間が連携するなかでお互いに「ありがとう」を伝え合うシーンが多くあります。会社は違えども、お互いの専門性に敬意を払い、チームとしてお客様に寄り添えることを嬉しく感じます。

「お客様にとってのベスト」を追求し、
ANAのユニバーサル化を推進したい。
以前、国際線のコミュニケーターを務めていた頃に、予約していたフライトに遅刻しそうでパニックになっていたお客様に対応したことがあります。丁寧にやり取りを重ねた結果、お客様に喜んでいただけたばかりか、社内の表彰にまでつながりました。「このお客様にとってはこうした方がいいかな」と考えながら、柔軟に対応したことが功を奏したわけです。これが「お客様のために良いと思ったことは、臆せずやってみる」と考える原体験になりました。今は特別な事情を抱えたお客様に対応していますが、必要なサポートは十人十色。思い込みや先入観を取っ払い、常に「お客様にとってのベスト」は何かを考える日々です。いろいろなお客様と向き合うなかで、本当の「多様性」について考え続けています。
そんな私の目標は、「誰もが当たり前にANAの飛行機に乗れる世界をつくる」こと。ソフト・ハードの両面からお客様の障壁を解消する支援を通じて、ANAのユニバーサル化を推進していきたいのです。壁に飾られた感謝のお手紙は、今日もそんな私の背中を押してくれています。
そんな私の目標は、「誰もが当たり前にANAの飛行機に乗れる世界をつくる」こと。ソフト・ハードの両面からお客様の障壁を解消する支援を通じて、ANAのユニバーサル化を推進していきたいのです。壁に飾られた感謝のお手紙は、今日もそんな私の背中を押してくれています。